10月2日当センター主催震災復興シンポジウム「ふたばはひとつ」を開催しました。

一般市民、学生、双葉地方避難者約140名参加いただきました。お礼申し上げます。 

簡単に内容等について報告いたします。

 

冒頭、主催者を代表し入戸野福島大学長から挨拶があり、福島大学は構成員の英知を結集し、「うつくしまふくしま未来支援センター」を拠点として被災地域の復興を支援していきたいと述べられました。

CIMG0294.JPG 

プログラムは三部構成となっており、一部は中学生及び高校生による意見発表が行われました。

浪江中学校から福島第三中学校に転校した国分君は「友達と離ればなれになってさびしい。早く元気な浪江町に戻りたい」と語りました。

双葉高校福島南高校サテライト校に通う津田さんと脇坂さんは「福島南高校への感謝を述べるとともに、古里へ帰るには長い時間がかかるかもしれないが、諦めず復興の担い手になりたい」と語りました。 

 

二部は、関西学院大学の室崎益輝教授が「これからの復興に向かって」と題し基調講演を行いました。教授は長年の研究からまとめた「被災地再生の10原則」を述べられました。災害後問題となった事柄はもともとその地域で抱えていたもので災害を契機に顕在化したものである。

○社会のひずみを災害を機にあらためる。

○環境・医療・福祉といった課題を総合的にとらえる。

○住民みんなが時間をかけ議論し復興ビジョンを「共創」する。

○特に津波の危険があるから単に高台に移転するという考えではなく、自然から逃げるのではなく自然と向き合うことが必要である。 ・・・・・・

また、地域の文化の継承が大事である。そして家族がばらばらになっている状況においてコミュニティをどう維持するかが非常に重要であると指摘され、提案として、古里へ戻る一歩前の段階として、いずれかの地域に町村まとなった形のセカンドシティーを造るといった考えをもってはどうかと述べられました。

 

CIMG0306.JPG

 

三部パネルディスカッションにおいては、山川充夫学長特別補佐、遠藤雄幸川内村村長、蜂須賀礼子大熊町商工会長、斎藤重宗浪江青年会議所理事長、子を持つ親代表平山美弘氏、センター地域復興担当マネージャー丹波准教授が意見を交わしました。遠藤村長から、村の状況と震災直後の村の動きが報告され、避難より戻るほうが困難だと感じている。除染や雇用など住民の不安をどう払拭するか課題であると述べられました。蜂須賀氏からは、前向きに活動を開始した商工会の活動が紹介され、「ふたばはひとつ」であるとし、双葉地方内の安全な地域にセカンドシティーを設けることができないかと述べられました。斎藤理事長からはようやく会員が福島県へ戻り始めた、しかしまだまだ道は長いと考えている。政府はわれわれがいつ戻ることができるのかはっきり示してほしい。目途が立てば動き出せると述べられました。平山氏からは、震災後、夫婦、親子が別々に住まざるを得ない状況になった。その経緯等を述べられ、子供の年齢により、悩みが異なる、子供として一括りにとらえるのではなく、年齢ごとの対応が必要であると述べられました。丹波准教授からは双葉郡全世帯を対象としたアンケートについて、いくつかの設問について、設けた理由を述べらました。また、平成12年に発生した三宅島火山噴火災害により全島避難を強いられた三宅島についての調査報告がなされました。この中で遠方に住む住民が一時帰宅のために一時滞在することができる宿舎などが紹介され、参加者が関心を持たれました。また、浪江中学校の学級新聞を紹介され、中学生はしっかり現状を理解しており、我々は子供たちから学ぶことが多くあると思うと述べられました。山川学長特別補佐から、いくつから市の復興会議に出席しているが、どこも除染に関する議論を2時間程度しないと、復興・復旧の問題に入れない状況である。その時出てくるのが、子供たちがここに安心して住めるのかということである。これが議論の基準というものになっている。ですから、その地に住むにはまず除染が重要である。福島県は、地震、津波、原発、風評、最近は福島県自身が忘れ去られるのではないかといった”風化”という言葉が使われている。5重、6重の問題の中で私たちはどう生活し、未来に向けどういうことをしなければならないのか考える必要があると述べられました。

 

CIMG0309.JPG 

その後、参加者から意見を求め、「農家にとって土は命である。手を加えないと荒れてしまう。放射性物質により癌になるおそれがあるというが、自分は歳だから20年後は寿命で死んでいると思う。だから、自分の土地に入らせてほしい。」といった意見や損害賠償、汚染土の仮置き場などについて意見がありました。また、会場に見えていた、渡辺大熊町町長および松本葛尾村村長から、各町村の現状及び抱えている問題について紹介されました。

 

CIMG0325.JPG  CIMG0327.JPG  

 CIMG0328.JPG